学習空間NOAH

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教育コラム 「先生、その教育もう古いです!」

【第36回】 入試直前対策がオンラインで変わる!

オンライン授業

 今までは海外から日本の学校を目指す場合、(海外入試以外の)日本での受験に向けて、「いつ日本に向けて出発するのか」と「日本でどのように過ごすか」がポイントになっていました。体調管理や学習習慣の維持のため、私たちは「入試の前々日の朝便で帰国」のプランを勧めていましたが、入試日程やご家庭の都合で早めに帰国し、長期間日本に滞在されるケースもありました。特にこの場合、ふだんの学習環境から離れて一人で学習するとペースが伸び悩むこともあるので、日本での入試直前講習に参加するのも一つの手段でした(費用はさておき…)。
 ところが新型コロナウィルスの影響で、入試直前の状況が大きく変わってしまいます。日本帰国後2週間の隔離期間が必要なので、早めに一時帰国することになります。しかし外に出られない以上、滞在先で学習しなければいけません。今までとは異なる状況に、特に保護者の皆様は例年以上に不安いっぱいのご帰国かとなります。(しかも日本は新型コロナウィルスの患者数が増えているので、そもそも外出することがリスクかもしれません。。。)
 ここでオンラインが大きな武器になります。私たちは今までも入試で一時帰国している生徒にはLINE等でフォローアップをしていましたが、ZOOMを使えば個別だけでなくクラスとしての授業もできるので、より効果的に入試対策を進めることができます。またクラス形式ならば他の生徒の様子が見えるので、これを通して自分の現在地が分かり、伸び悩みを防ぐことができます。もちろん各個人の受験校に合わせた対策は重要ですが、複合的なアプローチによってさらに効果が上がるのです。
 そして重要なのが、「精神的な安心感」と「モチベーションの向上」です。今まで見ている講師陣だから、各生徒の弱点や課題を踏まえた指導が継続できます。勝手知っているクラスのメンバーだから、リラックスできます。そして共に頑張ってきた仲間だから、一人の合格が勇気と希望を与え、さらに頑張ろうと気持ちを引き上げます。何だか精神論みたいですが、入試直前のデリケートな時期だからこそ今までのつながりが大事であり、オンラインにはそのような「距離を超え心をつなげる役割」があるのだと思うのです。
 というわけで、学習空間NOAHでは入試直前まで受験生をオンラインでフォローアップします。日本との時差や入試に向けての体調管理を考慮して、通常の授業より早めの時間帯に授業を行います(ちなみにこの授業、すでに始めております!)。今までにない状況ではありますが、受験生の合格に向けやるべきことを、できる限りやっていきたいと思います。

【第37回】 第3回アクティブラーニング合宿に行ってきました!

農業 うさぎ

 学習空間NOAHは2020年12月5日・6日に「第3回アクティブラーニング合宿」を行いました。この合宿は、次のような力をつけることを目指しています。
 ・総合的な学習テーマに時間をかけてじっくり取り組み、深いレベルでの理解を目指します。
 ・グループワークやプレゼンテーションを通して、協働性や表現力など「新しい学力」を身につけます。
 ・タブレット等を用いた資料作成や調べ学習を通して、IT技術を伸ばす機会を提供します。
 ・体験学習等を通してタイについて学び知り、今後の入試での作文・面接対策に役立てます。
 今年は新型コロナウィルスの影響で延期となっていたので皆様のご期待も大きく、募集開始から約1週間で30名の定員が一杯になりました。この場を借りて、ご参加頂いた皆様に改めて感謝申し上げます!

ごはん女子 3人

 今回のテーマは「農業」。1日目は牧場とメロンファームで現地の方の説明を受け、動物と触れ合い、バンコクでは日頃できない体験に歓声を上げていました。
 宿泊先に到着し昼ご飯を食べたら、グループ活動の開始です。初めて顔を合わせるメンバー同士で、各グループに与えられたテーマに対してプレゼンテーションを作り、発表しました。

学習1 学習2

 今回はプレゼンだけでなく、統計データの読み取りやディベート等、様々なプログラムに取り組みました。また2日目の発表では、前日のプレゼンを録画した動画を振り返りながら、よりよい発表に向けて準備・練習していました。

ごはん男子 かご

 よく学び、よく食べ、よく楽しんだ2日間。これからの時代に必要とされる力のいくつかを身につけられるきっかけとして、今回の経験が役立てばと願うものです。
 この合宿の様子は動画でもご紹介しておりますので、是非ご覧ください。そして来年もアクティブラーニング合宿を実施する予定です。ご期待ください!

【第38回】 休校措置で再びオンライン授業に!

オンライン授業

 新型コロナの第2波がタイ国内各地に広がり、年明けから学習塾を含む教育機関が休校となりました。この休校指示が1月いっぱいで解除されるかどうか、このコラムを書いている時点では決まっていませんが、少なくとも今までにない感染者数の増加から、しばらくは様々な制限が加わることが予想されます。そしてたとえ他国に比べて感染者数が桁違いに少なくても、私たちは今まで以上に警戒しなければいけないことになるでしょう。
 そうなるとお子様の学習も大きく影響を受けることになります。学校ではオンライン授業が復活し、修学旅行等の行事が中止・延期されています。スポーツ系の活動や習い事もできないので家にいる時間が長くなり、ご家庭によっては微妙な雰囲気の時間が増えているかもしれません。。。
 その位ならばまだいいのですが(?)、学習への影響が大きいことは、昨年の休校期間の経験から明らかです。正確に言うと、学習への影響度はお子様によって大きく異なり、自立した学習ができる生徒にとってはあまり問題がないのですが、そうでない生徒は学習習慣が崩れ、成績が大幅に低下し、モチベーションが低下し…、という負のスパイラルに陥ってしまいます。その結果、様々なテストの成績分布では「できる子」と「できない子」の二極分化がはっきりと表れています。(これはまるで格差が拡大・進行する現代社会の縮図のようです。)
 子どもたちは大人と違い成長の途中である以上、オンラインの授業動画を見るだけでしっかり理解できる(=問題が解ける)生徒ばかりではなく、間違えることを通して成長できる生徒の方が多いのです。そこで正しい方向に導くには、第三者からの働き掛けが重要です。(残念ながら多くの場合、ご両親の働き掛けが更に微妙な雰囲気へ導いてしまいます。。。)そう考えると、新学年を迎えるこの時期はとても重要です。塾では新年度に移行し(学習空間NOAHでは2月15日から新年度がスタートします)、今まで塾に通っていなかったお子様が新しく学習を始めるには絶好の時期なのです。
 そんなタイミングで休校になり、「オンラインだとどうかな」「教室再開まで待った方がいいかな」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。その気持ち、分かります。しかしいつ教室が再開される(あるいは再び休校になる)か読めない状況なので、もし先延ばしになると大きなギャップが発生してしまうことが予想されるのです。お子様の成長にとって貴重な数カ月であるだけでなく、新年度という節目を迎えるからこそ、いま動いた方がいいとご理解頂ければ幸いです。

【第39回】 帰国生が増えている!

オンライン授業

 ここ数年、海外で学ぶ生徒(在外子女)の数は増えていましたが、その代わりに日本に帰国する生徒(帰国生)の数は減っていました。しかし新型肺炎の影響で、日本に帰国するご家庭の数はこの1年で大幅に増え、逆に海外の学校に通う生徒の数は大幅に減っています。昨年度に日本に帰国した生徒数は前年比で約19%増え(過去最高とのことです)、日本人学校に通う生徒の総数は約18%減りました(海外教育子女振興財団の調査に基づく)。これは各国に住む日本人生徒の総計ですが、バンコクでも大体同じような状況になっているようです。
 これによって、帰国生入試を取り巻く状況が変わりました。先に帰国していても、(学校によって異なりますが)帰国後年数の条件を満たしていれば、帰国生入試の受験資格はあります。つまり帰国生入試を受験する生徒数が大幅に増えるのです。新しく帰国生入試を開始した学校がそれほど多いわけではなく、しかもどの学校も同じ割合で受験者数が増えるわけではないので、学校によっては帰国生入試への受験者数が大幅に増加したケースが見受けられます。それに合わせて合格者が増えたとしても、実質倍率は全体的に上がったのではないかと思われます。
 このような状況なので、今まで帰国生入試で問題が易しめだった学校でも、一般入試と同じようなレベルの問題になる場合が出ています。もし問題が易しめならば、合格基準点が非常に高い競争になってしまうからです。さらに難関上位人気校では、帰国生入試が一般入試よりも高い倍率になるケースも出ています。今まで言われていた「帰国生入試は楽」という話は、もう過去のものなのです。
 さて来年度以降はどうなるでしょうか。昨年と同じように海外への渡航が制限される状況になると、海外現地での入試を実施するのが難しくなり、逆にオンライン入試がさらに広がる可能性があります。この点も含めて、今までとは大幅に異なる帰国生入試の世界となることが予想されます。今後どうなるか予測できない面もあるのですが、(心の準備も含めて)次のように考えていきましょう。

・おそらく帰国生の人数自体はさらに増えるでしょう。競争相手は増え、レベルも上がるでしょう。日本の一般入試を受験するのと同じレベルの準備をしましょう。
・入試への準備は早い段階から進めていきましょう。海外生は入試のスタートが早いので、あっという間に時間は過ぎていきます。
・一時帰国ができないと学校見学ができないので、受験校選びが悩みどころです。塾をはじめとする第三者の意見を有効に活用しましょう。

【第40回】 ネットの書き込みは信用できる?

オンライン授業

 先日ニュースになりましたが、ある大学受験予備校の関係者がSNSに「やらせ口コミ」や、同業他社への「ネガティブ投稿」を行っていたことが発覚し、問題となっています。それ自体は当然許されないことではありますが、これと似たようなことは(業種を問わず)たくさん行われているだろうな、とも思いました。匿名の書き込みにはそのような危うさがあることが、改めて浮き彫りになった事件です。
 しかし現実には、多くの人々がネットの書き込みに振り回されています。特に学校情報の掲示板を見て、不安を持つご父母は相当いるのだろうと思われます。受験しようとする学校に対する批判的な内容を見て不安を感じ、「それならば別の学校にしようか」となるケースもあります。特に海外にお住まいの皆さんは、新型コロナの影響で直接学校見学ができないためネットで情報収集をする比重が大きくなり、余計にそうなっているように感じられます。
 改めて考えるべきことは、そのような批判的な書き込みには「不満」という感情的な要素が加わっているので、(身バレしない限りは)内容が誇張されたり表現が厳しめになったりする傾向がある点です。それは利害関係を伴う場合(最初に挙げたようなケース)でなくても、個人の主観は強く出てしまいがちです。そのような批判が多数報告されているならば大きな問題ですが、そうでなければ考え方や感覚の違いに基づく「個人間の差」として捉えるべき面もあります。
 ところが頭では分かっていても、いざそれが「我が子の将来」を左右することだと考えると、ちょっとした点でも心配になってしまうのが「親心」というもの。これが「不安」の感情に支配されてしまうと、冷静な判断ができなくなります。そのような心理を突いて自分の利益の為に誘導しようとする輩も世の中にはいます。だからこそ余計に、保護者の皆様が学校情報の書き込みを見る際には、その情報との「距離感」が大切になると思います。
 現代の社会では「情報リテラシー」が重要であると言われていますが、ネットだけでなく口コミも含めて、大人でもその情報との向き合い方が難しい場合もあります。特にお子様の受験校など進路について考えるときは、重要な問題だからこそ第三者からのアドバイスが重要になると思います。私たちは長年海外から様々な受験で多くの生徒を送り出していますが、そのような経験や知識を前提としながらも、できるだけご家庭のお考えを踏まえ、様々な不安を解決しながら、前向きな気持ちで受験に向かえるようにしたいと考えています。